「この店を応援したい」
「あの活動を、これからも続けてほしい」
地域には、そんな気持ちを持っている方がいらっしゃいます。
一方で、応援する側は「どう関わればよいのかわからない」。お店や活動を運営する側は「協力をお願いしにくい」。
お互いに気持ちはあっても、具体的な行動につながらない。地域の現場では、そんなすれ違いがあると感じています。
そこで大切にしたいのが、応援したい気持ちを、無理のない小さな参加に変える「入口づくり」です。
「応援してください」を、具体的な行動にする
「地域を盛り上げたいので、協力してください」
思いの伝わる言葉ですが、初めて聞く方には、自分が何をすればよいのか見えにくいかもしれません。
例えば、こんな伝え方ならどうでしょうか。
- 気に入った商品を、友人に一つ紹介する
- お店や活動の投稿を、ひと言添えてシェアする
- イベント当日の受付を、30分だけ手伝う
- 次の企画について、利用者として意見を伝える
- 好きなお店に、いつもと違う友人を連れて行く
何をするのか、どのくらい時間がかかるのかがわかると、自分にできそうかを判断できます。
「協力者を募集する」ときには、参加する人が最初の一歩を想像できるところまで、お願いを具体的にしてみることが大切だと思います。
お金、時間、紹介。それぞれに合った応援を用意する
地域を支える方法には、いろいろな形があります。
商品を買う。協賛する。時間を使って手伝う。得意なことを生かす。誰かに紹介する。
仕事や子育てで忙しい方もいれば、費用の負担は難しくても、短時間なら手伝える方もいるでしょう。
だからこそ、入口を一つに絞らず、いくつか用意しておきたいのです。
その際には、「今回だけでも大丈夫」「できる範囲で構いません」と伝えることも大切です。一度参加したら、ずっと頼まれるのではないか。その不安を小さくすることも、入口づくりの一部です。
地域の「推し」を支えるという関わり方
地域全体を応援すると聞くと、少し大きな話に感じるかもしれません。
でも、「あのお店のパンが好き」「あのチームの演舞をまた見たい」「あの人の活動を続けてほしい」なら、思い浮かぶものがあるのではないでしょうか。
好きなお店や活動を、自分の「推し」として支える。
そのきっかけは、身近で個人的なものでよいと思います。
大切なのは、支援する金額や参加回数だけで関係を測らないことです。小さな参加を通じて、「自分もこのまちに関わっている」と感じられる。その実感を育てていきたいと考えています。
参加した後にも、つながる理由をつくる
入口を用意したら、参加してくださった方に、その後の様子を届けることも忘れたくありません。
「お手伝いいただき、受付を円滑に進められました」
「紹介をきっかけに、初めてのお客様が来てくださいました」
自分の行動がどう役立ったかがわかると、応援は具体的な手応えになります。
感謝を伝えること。そして、次の参加を当然のことにしないこと。この二つを大切にしながら、関係を続けていきたいと思います。
今週、応援したい一つに関わってみる
商工会やよさこいの現場でも、人が関わりやすい入口を用意することで、輪が広がっていく場面を見てきました。
もちろん、いつもうまくいくわけではありません。お願いの仕方や役割のつくり方について、私自身も試行錯誤を続けています。
応援する側なら、「自分にできることは何だろう」と一つ考える。
応援をお願いする側なら、「初めての方に、何を一つ頼めるだろう」と考える。
あなたの地域で、応援したい人やお店はどこですか。
今週、その一つに、いつもと少し違う形で関わってみませんか。


