【ファイナンス経営 Lesson2】
「利益」と「キャッシュ」の決定的な違い!利益は意見、キャッシュは事実ってどういうこと?
こんにちは!「ビジネス力養成講座」より、今回は財務管理(ファイナンス)の基礎中の基礎である**「利益」と「キャッシュ」**の考え方について解説します。
この二つを巡っては、「**利益は意見(利権)、キャッシュは事実(ファクト)**」という言葉がよく使われます。
### 利益はなぜ「意見」なのか?
「利益」は、実は**頭の中にある抽象概念**なのです。
例えば、皆さんの会社が1年間で10億円の利益を稼いだとしても、社長が「その10億円を持ってきて」と言ったとしても、皆さんはその**利益を持っているわけではありません**。
利益はバーチャル(仮想的)で目に見えず、**実体が足りません**。これが利益の正体であり、**使うことができない**ものです。この利益という概念は、具体的には**経営者の意見**(利権)であると言えます。また、利益は**粉飾**(ふんしょく)の対象となることもよくあります。
### キャッシュは「揺るぎない事実」
これに対し、「キャッシュ(現金)」は事実(ファクト)です。
もし10億円のキャッシュを稼いだら、それは抽象概念ではなく、**実体がある**、**目に見える**ものです。そのため、社長のもとへ**持っていくことができる**のです。
### 利益の役割とファイナンスの焦点
実体がないにもかかわらず、なぜ利益という概念が必要なのでしょうか?
利益は、中世の時代、投資家がお金を集めるために「いくら儲けたか」という情報を公開次会計として開示していくことから必要とされました。
利益は、企業の内外の関係者と**会社の業績についてコミュニケーションをとる**ために使われています。
しかし、財務管理(ファイナンス)が本当に焦点を当てるのは、**「いくら実体があるお金(キャッシュ)を増やしていけるのか」**という点です。
利益や売上といった情報も記録していく必要がありますが、それ以上に、**目に見える実体があるキャッシュ**をどれだけ増やせるかにフォーカスしていくのが、ファイナンスの重要性だと言えます。
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今日のまとめ:**
* **利益:** 目に見えない、実体がない抽象概念(意見)。コミュニケーションのツール。
* **キャッシュ:** 目に見える、実体がある、実際に使えるお金(事実)。
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ファイナンスや財務管理と聞くと、アレルギー反応や抵抗感がある内容かもしれませんが、この講座では分かりやすく解説していきます。
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次回は、**「決算書はなんのためにあるのか」**を一緒に学んでいきましょう。

