「銀行再編 ネットが圧力」
先進国で銀行の再編圧力が強まっている。
【背景】ネット銀行の広がりで店舗を軸とする銀行の強みが薄れている
【現象】米国では銀行が急減
09→19年 商業銀行33%減・貯蓄銀行43%減
14→19年 米国19%減・欧州中央銀行(イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン)15%減
2018年バンクオブアメリカでは、ネットバンキング利用者は2012年と比べ倍増
スマホアプリ搭載の音声・文字での送金サービス利用者は1,000万人を突破
一方、地域金融機関は6割がアプリを持っていない
欧州では2018年ネットバンキングを積極的に利用している率は
イギリス87%、ドイツ68%、フランス59%
日本では、1998年金融危機後5年間で不良債権処理などの影響による再編などで46%減
09-19年の10年間の再編は
農漁協 23%減
大手行・ネット銀行 17%減
地銀 5%減
信金・信組 8%減
・ITによるディスラプション(2020.01.03)
クラウド会計freeeは地銀と組み企業の資金データを可視化するサービスを展開
地銀のメリットは、企業の実情が正しく把握できる
デメリットは、freeeのサービスを通じてしか情報入手できなくなる
・オープンAPIと金融機関
スマホ決済利用者が銀行口座からチャージする際の手数料について
「全銀システム」のインフラを通さなければならない仕組みになっている。
この仕組み自体が金融機関による金融分野のイノベーションを阻害していないかどうか2020年3月に公正取引委員会が調査し、公表する予定。
2020年は金融サービスが大きく変わる年(2020.01.07 2020金融新潮流より)
キャッシュレス化や投資信託手数料無料化
ZホールディングスとLINEの経営統合は、あらゆる生活を1つのアプリで完結できる「スーパーアプリ」であり、金融サービスのディスラプターになる可能性が高い。
その背景として「マイナポイント」が開始されマイナンバーと専用のIDを持つ人は25%の還元率があり政府も五輪後の需要下支えの為の時限措置として予算を組んでいる。
乱立するキャッシュレス決済の中から勝ち組が見えてくるであろう。
これらは、ITやテクノロジーによる第4次産業革命と既存ビジネスモデルの戦い。
フィンテックなど〇〇×テクノロジーという第4次産業革命の本質は、「いかに人の時間を有効かつ快適とするか」というサービスに応えていくか。
人が移動せずに同じことができる世の中でどんな付加価値を生み出すか。
「テクノロジーとの共存」が重要なテーマになる2020年。
人の時間の効率が向上するということは、1時間で行える・またはこなせる業務量も向上する。テクノロジーと共存しつつ、レバレッジを効かせてパフォーマンスを最大化する事を考えていく企業やビジネスパーソンが必要とされる時代。
2020.01.05・01.07 日経新聞より